コラム2026/06/24
【コラム】「忙しいから計画できない」の落とし穴 タイムマネジメントは、個人の時間管理だけではない
先日、社内でタイムマネジメント研修を受講する機会がありました。
半日という短い時間でしたが、改めて考えさせられたのは、
「忙しい時ほど、立ち止まって計画を立てることの大切さ」
です。
研修の中で特に印象に残ったのが、
「最低でも2週間先まで予定を見通す」
という考え方でした。
自分自身のタスクを整理すること。
関係者との連携をスムーズにするために、予定を共有すること。
締切当日をゴールにするのではなく、その前に確認や調整の期限を設けること。
どれも決して特別なことではありません。
しかし、日々の仕事を円滑に進めるうえでは、非常に重要な視点だと感じました。
忙しい時ほど、計画が後回しになる
一方で、研修を受けながら少し苦笑いする場面もありました。
私たちは人材育成や研修を提供する立場ですが、繁忙期になると、こうした基本的な行動がおろそかになりがちだからです。
目の前の業務に追われていると、
「まず計画を立てる時間がない」
と感じてしまうことがあります。
しかし、後から振り返ってみると、計画を立てなかった結果として予定外の対応が増え、さらに忙しくなっていることも少なくありません。
忙しいから計画できない。
しかし、計画しないから、さらに忙しくなる。
この悪循環は、多くの職場でも起きているのではないでしょうか。
タイムマネジメントは「見える化」の仕組みでもある
タイムマネジメントというと、自分の仕事をどう整理するか、時間をどう使うかという「個人の仕事術」として捉えられることが多くあります。
もちろん、その側面は重要です。
しかし、組織で働く以上、タイムマネジメントにはもう一つ大切な役割があります。
それは、
周囲とのコミュニケーションを円滑にするための仕組み
としての役割です。
例えば、
・自分が今どのような案件を抱えているのか
・いつ頃まで忙しいのか
・新しい依頼を受けられる余裕があるのか
・確認や相談の時間をいつ確保できるのか
こうした情報が見えていれば、周囲は依頼や相談のタイミングを判断しやすくなります。
反対に、お互いの状況が見えていなければ、急な依頼や認識違い、手戻りが発生しやすくなります。
その結果、
「みんな頑張っているのに、なぜか忙しさが解消しない」
という状態につながってしまうこともあります。
忙しさの背景に「お互いの状況が見えていない」がある
多くの企業で、次のようなお話を伺うことがあります。
・一部の人に仕事が集中している
・誰がどれくらい忙しいのか分からない
・急な依頼や手戻りが多い
・期限直前になって慌ただしくなる
・相談や確認のタイミングが合わない
もちろん、業務量そのものが多い場合もあります。
しかしその背景には、個人の能力や意欲の問題だけではなく、
お互いの状況が見えていないこと
が隠れている場合も少なくありません。
仕事の引き受け方も同様です。
自分の予定や業務量が見えていれば、
「今なら対応できる」
「この案件は来週以降にしたい」
「確認の時間を先に取っておきたい」
といった判断がしやすくなります。
一方で、自分自身の予定が見えていない状態では、気づかないうちに抱え込みすぎてしまうこともあります。
タイムマネジメントは、単に自分の時間を管理するためだけのものではありません。
自分の状況を把握し、周囲と共有し、チームとして仕事を進めやすくするための土台でもあるのです。
正しいやり方より、自分たちに合うやり方を考える
手帳で管理するのがよいのか、デジタルツールがよいのか。
週単位で管理するのか、日単位で細かく管理するのか。
方法論には、人や職場によって向き不向きがあります。
だからこそ大切なのは、
「正しいやり方」を探すことではなく、自分たちに合った方法を試してみること
ではないでしょうか。
また、タイムマネジメントを個人任せにするのではなく、チームとして状況が見える状態をつくることも重要です。
例えば、定期的に予定や業務量を共有する。
締切前に確認や相談のタイミングをあらかじめ設ける。
新しい依頼を受ける前に、現在の業務状況を確認する。
こうした小さな工夫の積み重ねが、結果として仕事の進めやすさや、周囲との連携のしやすさにつながっていきます。
おわりに
忙しい時ほど、予定を立てる。
言葉にすると当たり前ですが、実践するのは意外と難しいものです。
しかし、その一歩が結果として余裕を生み、周囲との連携をスムーズにし、組織全体の生産性向上につながっていくのかもしれません。
タイムマネジメントというテーマは、個人の仕事術として語られることが多くあります。
しかし実際には、チームや組織のコミュニケーションを支える重要なマネジメントの一つでもあります。
皆さまの職場では、忙しさの背景に、
「お互いの状況が見えていない」
「計画が個人任せになっている」
「相談や依頼のタイミングが合わない」
といった課題はないでしょうか。
日々の仕事の進め方や予定の共有について、改めて見直してみることも、働きやすい職場づくりの一歩になるのではないでしょうか。
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