テーマ別・課題別研修2026/04/08
【事例紹介】ハラスメント防止研修 ~ 個人間・世代間に潜む認識の違いを知り、ハラスメントのない組織づくりを考える ~
研修の背景
本事例の企業様では、各事業所においてハラスメントに関する事案が複数見受けられていました。
相談窓口は設置されているものの、十分に活用されているとは言えず、問題が表面化しにくい状況が続いていました。
背景としては、
・従来の価値観や慣習が色濃く残っている
・世代間・立場間での認識の違いが大きい
・心理的安全性が十分に確保されていない
といった組織の状態が見られました。
こうした状況は、多くの企業において共通して見られるものであり、
「問題が顕在化していない=問題が存在しない」とは言い切れないリスクをはらんでいます。
そこで本研修では、現場の実態を可視化し、
ハラスメントに対する正しい理解と判断力を高めるとともに、
未然防止につながる組織づくりについて検討することを目的に実施されました。
研修のねらい
1.今何が起きているか、職場の実情を知る
2.“ハラスメント”についての正しい知識を得る
3.ハラスメント問題に対する判断力を高める
4.ハラスメントの生じない組織づくりについて考える
研修前の取り組み(現場の可視化)
本研修では事前に全社員を対象としたアンケートを実施し、
現場で実際に起きている事象や違和感を収集しました。
その結果、
・日常的な言動の中に潜むハラスメントリスク
・「指導のつもり」が誤解を生んでいるケース
・挨拶やねぎらいといった基本的な関わりの不足
といった、現場に根差した課題が明らかになりました。
これらの“生の声”を研修内で共有し、
自分たちの職場の実態を直視するところからスタートしています。
研修の特徴
1.階層別に設計されたプログラム
役員層から管理職、主任クラスまで、階層ごとに研修を実施。
共通のメッセージを軸としつつ、それぞれの立場でどのような防止策を講じるべきかを検討しました。
2.ケーススタディによる「判断力」の強化
ハラスメントの基礎知識に加え、実際のケースをもとにした演習を実施。
「どこまでが指導で、どこからがハラスメントなのか」といった境界線について、具体的に検討しました。
3.コミュニケーションスキルの実践
アサーションの考え方を取り入れ、
誤解を生まない伝え方・関わり方について学習しました。
また、相談対応のロールプレイを通じて、
実際にハラスメントの相談を受けた際の対応力も養成しています。
4.組織風土へのアプローチ
アンコンシャス・バイアスや心理的安全性といった観点から、
ハラスメントが生じにくい組織のあり方について検討しました。
単なる知識習得にとどまらず、
組織全体の関係性や風土に目を向けた設計となっています。
プログラム
【開講挨拶】
【イントロダクション】
【1.ハラスメントの基礎知識】
・パワハラ、セクハラなど色々なハラスメントの類型
・管理職・企業が負う法的責任
・ケーススタディ(Q&Aをもとにハラスメントの境界線について検討する
【2.ケーススタディ演習①】
・複数のケーススタディを通して、ハラスメント問題への意識を醸成する
【3.誤解を防ぐ指導・コミュニケーションとは】
・アサーション・スキルを学習する
【4.ケーススタディ演習②】
・ハラスメント問題への対応方法を学ぶ
-「上司にハラスメントを受けた」と相談されたら・・・
-ロールプレイ演習(管理職と相談するメンバー役に分かれて相談対応を実践する)
【5.公正で多様性を活かす組織運営について考える】
・アンコンシャス・バイアスについて学ぶ
・経営・人材マネジメントにおけるバイアスリスクを知る
・心理的安全性について学ぶ
・組織活性化のための心理的安全性向上策
・ハラスメントの無い風土づくりについて考える
【6.実践目標の設定】
・明日から実践できる行動目標を立てる
・行動目標の共有
【まとめ、質疑応答】
参加者の声
- ・生産性を上げる為に心理的安全性を高める必要があり、それは何か、どうすれば良いか、具体的にはなど実践しやすく教えて頂き、意識して行う事で一人一人の力を発揮させることが行え、部署の向上に繋がると感じました。
- ・自分の常識→昭和の感覚。今の時代の基準とはブレており、ハラスメントの概念が時代と共に変化している。
- ・客観性の重要性。パワハラは単に相手が嫌だと思ったら全てではなく客観的な事実や業務上の必要性に基づいて判断される点を明確にすることが出来ました。
- ・日常的な指導や注意の中にも、言い方・タイミング・背景説明の有無によって誤解や萎縮を生む可能性があることを再認識しました。
- ・アンケートより、挨拶、ねぎらいの言葉、笑顔など、基本的な事ができていない意見が多かった事より、部下によく見られているという事を意識する必要があると感じた。
- ・ハラスメントに対して怯えてしまう部分があったが、正しい知識で自分も従業員も守らないといけないと思った。
本事例からの示唆
本事例から見えてくるのは、ハラスメント対策は単なるルールや知識の問題ではなく、
組織の風土や関係性のあり方と密接に関わっているという点です。
・価値観の違いが共有されていない
・対話の機会が不足している
・フィードバックが機能していない
こうした状態が積み重なることで、
リスクは表面化しないまま蓄積していきます。
そのため、問題が発生してから対応するのではなく、
未然に防ぐための共通認識を組織として形成することが重要です。
日本ODコンサルタンツの支援
日本ODコンサルタンツでは、ハラスメントに関する知識提供にとどまらず、
現場の実態に即した実践的な研修を提供しています。
・現場の声をもとにした課題の可視化
・具体的なケースを用いた判断力の強化
・組織風土の改善につながる対話設計
ハラスメントを「防ぐべきリスク」としてだけでなく、
組織の関係性を見直す機会として捉えた支援を行っています。
おわりに
ハラスメントは、表面化していないからといって、存在しないとは限りません。
むしろ、声が上がらない状態こそが、
組織として向き合うべき重要なサインである可能性もあります。
本事例が、ハラスメントの未然防止と、
より良い組織づくりを考える一助となれば幸いです。
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